2010年12月14日 (火)

「福澤諭吉『文明論之概略』と公共性」のゼミについて(最終講)

 寒くなってきました。
 そんななかで2010年も暮れになりました。
 9月から続けてきたゼミも、次講12月18日(土)をもって、最終講となります。
 すでにアレントの方のゼミは、先週で終講となり、福澤諭吉の『文明論之概略』を基点としての「公共性」の意味を考える講座も、そもそも「公共性」とはなんだというところから発して、なかなか議論も高まり(学生諸君にはもっと活潑に発言して欲しかったのですけど)、意義ある講座になったように思います。

 ところで、次講最終講は、日時が変更になります。

 18日は会場の関係もあり土曜日で池袋勤労福祉会館、17時50分開講です。講座終了後、2010年の忘年会と打ち上げを行います。
 皆さん進んでご参加ください。打ち上げの場所は、当日運営学生から連絡があると思います。宜しくお願いします。
 そこで、また今年一年前期の「戦後空間65年」のゼミの話なども交えて、いろいろお話ししましょう。

12月 14, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座 |

2010年11月23日 (火)

講演会のお礼と次講の件について

 11月20日の慶應義塾三田祭には、多くの皆さんにお出でいただきまして、ありがとうございました。三田祭の時間が限られていて、十分な討議ができなく残念でしたが、もう少しで(11月28日)沖縄県知事選があり、米軍基地のありようとうち捨てられている「地方」がどうあるべきなのか、問われる日も近くなってきました。
 なぜ民意が重要なのか、人びとの暮らしのうえに地域があり、政治があり、経済があるはずですが、それが逆転している状況に、なんとか異議を立てる。その意味で、こうした講演会や運動は持続していかなければと思った次第です。

 ところで、最近はお知らせを忘れてしまっているのですが、「週間金曜日」の書評は相変わらず、続けています。最近では11月19日号に田中伸尚著『大逆事件』(岩波書店)を、そして次々回12月3日号には、井上ひさしの最後の戯曲、小林多喜二を描いた『組曲虐殺』の書評を書いています。もし機会がありましたら、ぜひお読みください。

 最後に、秋季講座についてですが、アレントのゼミは、次回12月6日で終講をむかえます。難解なTextだったでしょうが、アレントがなにを意図しているのか、人間の存在論的意味を、再度反芻しつつ、『人間の条件』を通してお読みいただければ幸です。
 また、福澤諭吉と「公共性」の講座の方は、前回、歴史性と公共性というテーマThemeでお話ししましたが、次回12月6日は、第九章の「日本文明の由来」からほかならぬ日本の歴史性と公共性の問題について論考します。よくテクストをお読みいただき、参加していただきますようお願いします。
 この講座も、あと2回で終講です。よろしくお願いします。

11月 23, 2010 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等, 2010年秋季講座, 3. 宏究学舎 |

2010年11月 7日 (日)

11月8日の講座について

 11月8日は、<アレント『人間の条件』を読む>は、第五講「活動」がテーマとなります。<福澤諭吉『文明論之概略』と公共性>のゼミは、第六講「智徳」の分析とコミュニティcommunityの問題について考えます。


 秋の深まりを感じる今日このごろですが、前回の「在野」という問題、またはいまあるさまざまな問題aporiaから逃走している人びとのありようなど、考えるべきテーマは多くあると思います。ともに深めていけたらと思っています。

11月 7, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座 |

2010年10月31日 (日)

11月1日(月)の講座についてと三田祭講演会について

 台風のせいか、今日はきゅうに冷え込んできました。風邪をひきやすい時期になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
 
秋季講座は、先週、会場の都合で休講でしたが、
 
11月1日(月)には、

 講座「アレント『人間の条件』を読む」は、第四講「仕事」についての論考に入りますし、
 「福澤諭吉の『文明論之概略』と公共性」の講座は、第五講「一国人民の智徳を論ず」(その2)に入ります(テクストは第五章を事前にお読みください)。

 とくに「公共性」の講座では、前回から引き続き、「智徳」の意味を考える重要な部分にはいってきました。まずは思考することによって頭脳を暖めて、そこから冷気に包まれた現在という場で白く息を吐き、しいては私たちを囲繞する世の中で深呼吸することが、必要なように思います。
 難解な「アレントを読む」ゼミでは、そこでつかんだ「世界」のありようを、少しずつ考えながら、自己存在へささやかな光が差し込んでくることを実感できたらと思います。

 11月1日もよろしくお願いします。

 11月20日慶應義塾大学三田祭で、法政大学の明田川融氏(沖縄問題やジョン・ダワー『昭和』の翻訳などで知られるかた)と私とで、今もっとも困難な状況にさしかかっている「沖縄」をテーマにしたシンポジウムを行います。
 詳細は、後日このHPでお知らせしますが、普天間問題、辺野古移設問題などで揺れる沖縄県知事選も含めて、時代を撃つテーマでの討論を行いたいと考えています。

10月 31, 2010 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等, 2010年秋季講座 |

2010年9月29日 (水)

秋季講座Orientationについてと次講のおしらせ

  9月27日に秋季講座<ハンナ・アレント『人間の条件』を読む>と<福澤諭吉『文明論之概略』と公共性>は初講・Orientationを行いました。

 ハンナ・アレントの講座では、この本をいかに読むか。それと訳文の難解さを、どう克服するかなどお話ししましたが、レジュメ作成の要点などは、再度次講(10月4日)でもお話しし、徹底をはかりたいと思います。
 ちなみに、前回参加できなかった皆さんの発表箇所は、第三章の「労働」と第六章の「活動的生活と近代」ということになりますので、検討をお願いします。
 まずは、発表の精度をあげ、理解の深化を互いにはかっていきましょう!

 福澤諭吉の講座では、講座の方向性と緒言および第一章の「議論の本位を定る事」について講義いたしました。
 
その際にもお話ししましたが、こうした福澤の思考の基軸の置き方が、公共性という問題と交差しているありようを考える。ここが本講座の意味だと思います。今後もそうした視座から、『文明論之概略』を、しっかり読み解いていこうと思います。その意味でも、次講の講義箇所である第二章「西洋の文明を目的とする事」について、事前にお読みいただいて、講義に参加していただけますようお願いします。

 急に秋深しというか、寒くなりました。じっくり者を考えるにはいい季節になります。落葉の葉擦れの音を微かに感じながら、夜長に想いをかたむけることも必要かと思います。

 次週もよろしくお願いします。

9月 29, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座 |

2010年9月26日 (日)

明日(9月27日)から秋季講座が開講されます。

  【秋季講座開講について】

明日9月27日からNPO新人会主催の秋季講座が開講されます。

17時40分からは、ハンナ・アレントの『人間の条件』を読む講座が行われます。これは講師によっての解釈と受講生の皆さんによっての発表で運営される演習形式のものです。この機会に、アレントを読んでおきたい方は、ぜひ参加なさったらと思います。

19時30分からは、福澤諭吉の『文明論之概略』と公共性についての講座が行われます。こちらのほうは、講義と質疑応答で構成されるものです。

申し込みは、このHPのメールアドレスか、運営学生の中村くん(mail  now-is-the-time@asagi.waseda.jp) までご連絡ください。

なお、原則として毎週月曜日で12月上旬まで十講、場所は池袋勤労福祉会館(JR池袋西口5分)。詳しい内容は、このHPの下の書き込みにありますので参照してください。

当日は、テクストTextとして、アレントのほうは、『人間の条件』(ちくま学芸文庫)、福澤諭吉と公共性のほうは、『文明論之概略』(岩波文庫)をご持参ください。 

9月 26, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座 |

2010年9月13日 (月)

第5回NPO新人会【自主ゼミ】講座(9月27日初講)について

 9月ですが、夏ですね・・・。でも、秋のモードmode、つまりは読書の秋、思考の秋に、そろそろ気分を変えていきたいところです。

 近日中に、朝日新聞のマリオンのコーナーに、自主ゼミの案内が掲載されるとのこと。ちなみに「週刊金曜日」には、先週号に掲載されていますが、そうしたこともあって、自主ゼミの内容について、すこし触れます。

 福澤諭吉の『文明論之概略』は、さまざまな示唆に富む名著だと思います。これまで丸山眞男や子安宣邦といった学者さんたちが、この本を読み解き、その意義を知らしめてくれましたが、そもそも福澤諭吉は、人びとが生活する社会を、どんなふうに捉えていたのか。これまで福澤について、おおくは<国家論の文脈>で論じられてきましたが、そうではなしに、世のなか、つまり社会をどう見てきたのかに焦点をおいて、今回お話をすすめていこうと考えています。

 よく電車などで、大声出して携帯電話で話している人や、電車の乗降口を学生たちが荷物を置いて場所ふさぎをしていることがあります。
 こうした行為は、マナーが欠けているとされるものですが、いわゆるみんなが平等に利用する場所での私的独占とは、「公共性」を侵犯するものと見なされています。現在の社会は、いわば私的権利が、生存権も含めてひろく認知されています。ならば「公共性」とは、そうした「私的権利」を超えるものなのか。
  
 それと、最近、流行っている「コミュニティ」という動きについても考えてみたいと思っています。フェアトレードやエコロジーの「コミュニティ」、ブログやツイッターで結びついている「コミュニティ」。そうしたさまざまな「コミュニティ」が、最近流行っています。それでは、こうした「コミュニティ」とは、どんな人たちが参加して、どんな団体なのか? 「コミュニティ」はひらかれた空間なのか、閉じられたものなのか? その集まりは「私的」集団なのか、あるいは、そこにはどんな目的があり、社会の「公共性」といったものとどう結びついているのか?

 そこで、福澤諭吉の「社会論」をお話しするだけではおもしろくないので、それを梃子にして、いまわたしたちの身近にある集団が作り出す「公共性」や「コミュニティ」のある状況を、あるいはその底流にある「社会性」について、この講座で考えてみようというわけです。
 1995年地下鉄サリン事件を発生させた「オウム真理教」も、カルト宗教と断罪されたものの、一種の「コミュニティ」にはちがいなかったと思います。それが真理を主張し、肥大化するなかで、それと対峙する「公共」なるものと対峙していった経過は、きわめて重要な問題を孕んでいるように思います。いったい「公」と「私」という境界はどこにあるのか。

 テキストtextとして使うのは、『文明論之概略』(岩波文庫)だけです。初講日には、その本だけを用意していただければ、けっこうです。受講希望の方は、よろしくご用意をお願いします。

 上記の講義の前には(17時40分から19時10分まで)、ハンナ・アレント『人間の条件』(ちくま学芸文庫)を、受講生自身の発表形式で読み進めるゼミも行います。こちらのほうに参加希望のかたも、ご連絡をいただけると幸いです。

 上記のゼミ(福澤諭吉『文明論之概略』を読むと「公共性」について)の時間は、19時30分から21時までです。

 *二講座連続受講の方は別として、お間違えのないようにお願いします。

9月 13, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座 |

2010年8月 3日 (火)

2010年〝秋季講座〟のおしらせ、その他のことです!

 秋には、まだ早いのですが、あまりにもこの夏は熱暑で、そこですこし早く『2010年秋季講座』のお知らせなどを書きます。

 ところで、東大全学自由ゼミは7月12日をもって、12講座を無事に修了し、社会人のための自主講座ゼミも7月24日にめでたく打ち上げをして、これも修了しました。講座に参加してくれた受講生の皆さんには、お疲れさまでした。また講座を運営していただいた学生委員のかたにはお礼申し上げます。

 と、一段落したところで、秋にはともに池袋の勤労福祉会館で、ひとつはハンナ・アレントの『人間の条件』(ちくま学芸文庫)を読む演習ゼミを予定していて、またその後の時間を使って、『公共性の構造転換』(未来社)を書いたユルゲン・ハーバーマスの公共性をめぐる論考などを参考にして、『文明論之概略』を中心においての「福澤諭吉と公共性(=community)」の問題をテーマにした講座を開催したいと考えています。

 アレントについては、受講生のreportを中心に、各章ごとにその概要を説明してもらい、それから論議を展開させるといった討論形式の演習をおこない、「福澤諭吉と公共性(=community)」の講座は、「公共性」という概念についての洗い出しと現在の日本における「公共性」のありようと問題点、そして今後の展望までの論考をはかりたいと考えています。

 ともに2010年9月27日を初講日として、毎週月曜日開講します。募集と詳細についての「お知らせ」は、8月末か9月上旬に、当ホームページに掲示いたします。よろしくお願いします。

              記

1.演習講座:「ハンナ・アレントの『人間の条件』を読む!」
   日時:9月27日(月)から10講座
   
 *毎週、月曜日開講(17時40分~19時10分、90分)

2.社会人自主ゼミ講座:仮題「福澤諭吉と公共性の問題」
   日時:9月27日(月)から10講座
    *毎週、月曜日開講(19時30分~21時、90分)

   

8月 3, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年秋季講座, 3. 宏究学舎 |