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2010年8月 3日 (火)

下記の記事の追加です!

 新人会高尾山登山のとき、下記のような詩を書きましたので掲示します。
 それと、「週刊金曜日」にはここ最近、
黒井千次『老いのかたち』と池内紀『祭りの季節』などの書評を書いています。ともに7月中に掲載されたのですが、どうもお知らせが遅れてすみません。バックナンバーなどででも、お読みいただければ幸いです。

 

     夏の時代
                                              
八柏 龍紀

 
 鈍色の時代を破砕するものは
 静かな眼差し
 そういえば、ジャズサックスを吹いていたソニー・ロンリンズは
   アメとハレとクモリでは なにがいい?
   クモリがいい
   だって雨が降りだすか 劇的に晴れるか どっちになるか
   その緊張(テンシヨン)があるじゃないか    一九七二年 夏

 蝉時雨が 夕焼けを焦がす
 草いきれが 露に包まれる

   一九六八年 夏
   男鹿半島寒風山には 古い展望台があって
   メリーゴーランドのように 三六〇度の過去が訪れるのだ
 いっしょに スイカを食べた ユリという男は
 その展望台で つぶやいた
 きっと 運命はやってくるって

   夏の湘南で潮干狩りする
   すると ユリが吸ったたばこの吸い殻が 流れつくのだ
   胸に 悲しみが痼(しこ)る 

 それぞれの夏がある それぞれの人生があるように
 おなじような夏が来て きっと ちがう別れがある

   高尾山は 晴れているか
   見すえる思いの峰は 輝いているか
   陽射しのなかで 眠りは許されていない  一九八八年 夏

 昂ぶった抒情は おおきな陽だまりをつくる
 時代は すでに過ぎたのに
 まだ だれもが夏を信じている

   二〇一〇年 夏
    意識は 夢を超えて
   いつのまにか 
   風は 君を勇者とする 

8月 3, 2010 0. 緊急のお知らせ |