下記の記事の追加です!
新人会高尾山登山のとき、下記のような詩を書きましたので掲示します。
それと、「週刊金曜日」にはここ最近、黒井千次『老いのかたち』と池内紀『祭りの季節』などの書評を書いています。ともに7月中に掲載されたのですが、どうもお知らせが遅れてすみません。バックナンバーなどででも、お読みいただければ幸いです。
夏の時代
八柏 龍紀
鈍色の時代を破砕するものは
静かな眼差し
そういえば、ジャズサックスを吹いていたソニー・ロンリンズは
アメとハレとクモリでは なにがいい?
クモリがいい
だって雨が降りだすか 劇的に晴れるか どっちになるか
その緊張(テンシヨン)があるじゃないか 一九七二年 夏
蝉時雨が 夕焼けを焦がす
草いきれが 露に包まれる
一九六八年 夏
男鹿半島寒風山には 古い展望台があって
メリーゴーランドのように 三六〇度の過去が訪れるのだ
いっしょに スイカを食べた ユリという男は
その展望台で つぶやいた
きっと 運命はやってくるって
夏の湘南で潮干狩りする
すると ユリが吸ったたばこの吸い殻が 流れつくのだ
胸に 悲しみが痼(しこ)る
それぞれの夏がある それぞれの人生があるように
おなじような夏が来て きっと ちがう別れがある
高尾山は 晴れているか
見すえる思いの峰は 輝いているか
陽射しのなかで 眠りは許されていない 一九八八年 夏
昂ぶった抒情は おおきな陽だまりをつくる
時代は すでに過ぎたのに
まだ だれもが夏を信じている
二〇一〇年 夏
意識は 夢を超えて
いつのまにか
風は 君を勇者とする
8月 3, 2010 0. 緊急のお知らせ | Permalink




