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2010年5月20日 (木)

5月22日(土)の自主ゼミのご連絡です。

 池袋での自主ゼミも、次講で第三講となります。戦後の歴史空間をどのようにとらえるべきか、それぞれお考えも異なっていることだと思います。このゼミは、社会人のかたや学生が、それぞれ混じり合い、さらに学年や大学の垣根など存在しないゼミです。ゼミを活性化する意味でも、さまざまな質問、あるいは意見を述べていただけると幸いです。
 ただし、学生諸君の場合には、今後のことも考えて、すこし厳しめな対応をとるかと思います。それは質疑の内容がどうだとかではなく、質問する際、自分だったら「こう考える」といった態度を明確にお願いしたいと思っているからです。
 その点、よろしくご配慮ください。

 次講のテクストtextは島尾敏雄の『出発は遂に訪れず』です。1964年に発表されたものですが、この文学作品を読み、皆さんが「おもしろい」でも「わかりづらかった」でもいいので、活発に発言願えれば幸いです。
 その地点から何が「おもしろく」、何が「わからなかった」のかを考えてみるなら、今のこの時代との「戦後」という時代との連累implicationといった意味が浮き出てくるようにも思います。
 学生諸君のレポートの提出をお待ちしております。

 ちなみに先週号の『週刊金曜日』書評欄に、渡邊一民著『武田泰淳と竹内好』(みすず書房)が掲載されています。お読みいただけるとありがたく存じます。

 

5月 20, 2010 2010年夏学季<自主講座ゼミ> |

2010年5月13日 (木)

東大全学自由ゼミ:第三講<戦記文学と「逆コース」>について(5月17日)

 5月10日第二講では、<問題提起としての「戦後民主主義」>というテーマthemeで論考しました。


 第二講では、戦後の「歴史空間」における「慰霊」という磁場のありようについて前講から引き続いて論考するとともに、それに加えて「文学の可能性」という視座を根底に据えながら、「戦後文学」の位置を問いかけてみました。
 その際、
島尾敏雄の『出発は遂に訪れず』を課題として受講生諸君に精読していただき、「私小説」の構造的な意味などを検証しつつ、「戦後文学」のありようと、その後の「戦後民主主義」という「時代空間」との齟齬についてまで論及し、問題のありかを探っていきました。
 

 そこで第三講では、大岡昇平の『俘虜記』をtextにしながら、「戦記文学」について考えてみたいと思います。歴史の授業などでは、戦記物といえば『太平記』などを思い浮かべる受講生もいるかと思いますが、大岡昇平の小説作法は、それらといかなる異相にあるのか。また今回は、古処誠二という若い小説家の描く戦記小説もtextとして配布し、相互の異相についても論考を加えてみたいと思っています。

 受講生の積極的な発言を、次講ではお願いしたく思っています。なお、課題のレポートもよろしくお願いします。
 内容的にはタフtoughな講座となっているかと思いますが、少しずつですが、「文学の可能性」というものが姿を現しつつあるように感じている受講生もいることだと思います。
 そんな様子が、レポートにも現れています。今回は、少し分量が多くたいへんでしょうが、欧米の大学生と比べれば、分量的にはけっして多いものではありません。よろしくお願いします。

 充実感のある講座になるように、皆さんとともにさまざま考えていきましょう。 

5月 13, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年夏学期東大全学自由ゼミ(月5) |

2010年5月 4日 (火)

東大自由ゼミ・社会人講座(自主ゼミ)のお知らせ(次講の予定など)

【東大全学自由ゼミ】について

自由ゼミは、4月19日のガイダンスに続き、26日に<第一講>「敗戦という現実を前に」の講義を行いました。時間延長もあり、受講生の皆さんはお疲れになったかと思いますが、今後も活発な質疑応答・議論を重ねていきたいと思います。
 次講は、連休があって5月10日ということになります。
 テーマは、「問題提起としての戦後民主主義」です。テクストtextは、すでに配布されていると思いますが、島尾敏雄の『出発は遂に訪れず』です。熟読の上、授業に臨んでください。ついでに、レポートの提出は、5月9日(日曜日)午前中をめどにお願いします。携帯以外の方は、なるべく添付ファイルでの送付をお願いします。受講生諸君が、この作品にたいし、どのような「読み」をするのか、たいへん興味のあるところです。

【社会人講座(自主ゼミ)】

この講座は、5月1日から開始されました。内容は、「8月15日」の意味をとりあげ、「文学の可能性」との関連で、慰霊と敗戦の記憶の齟齬の「戦後」的陥穽について論考しました。次講は、一週あいだが空いて5月15日(土)ということになります。課題textが配布されています。しっかりとお読みいただき、次回には、さまざまな討議が展開されることを期待しています。レポート提出期限は、5月14日以内でしたら、結構です。よろしくお願いします。

5月 4, 2010 0. 緊急のお知らせ, 2010年夏学季<自主講座ゼミ>, 2010年夏学期東大全学自由ゼミ(月5) |