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2008年7月23日 (水)

【very50】第三講(最終講)のおしらせ

   7月26日(土)の18時30分~20時、【very50】の第三講(最終講)の講義を行います。これまで「消費」と現代のありようを消費メカニズムやフェミニズムとの関連でお話ししてきましたが、今回は「場」(Topos)の視座からお話しします。果たして、いまのわたしたちには、空間的にも時間的にもあるいは精神的にも「居場所」というものがあるのかというテーマです。

 現代社会を見渡してみたならば、地域や家族が地殻変動し液状化している状況で、はたしてわたしたちが生物として、あるいは精神活動をおこなう人間の場所とは、存在するのか。わたしには、そうした場所がすべてに「消費」を媒介にせずには存在していないのではと思えてなりません。しかもそうした「消費」でなければつながることのできない人間相互の関係は、それ自体がきわめて不安定で、何度水を飲んでも咽の渇きが癒されないような、渇望感、剥奪感をともなう状態、いわば「焦躁という車輪」のなかをぐるぐる回転しているハツカネズミのように思えてなりません。

 次講最終講では、そうした社会のありようをみなさんと考えてみたいと考えています。よろしくお願いいたします。

 例によって場所は池袋の旧日の出小学校です。

7月 23, 2008 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等 |

2008年7月13日 (日)

東大自主ゼミ終講と【very50】講座の件

 7月7日をもって東大自主ゼミ夏学季講座『特攻という「課題」』は12講義を終え終講いたしました。今回の講座は、「特攻」を哲学的視座から「罪責」として捉えなおすことで、現在の私たちを囲繞する社会状況を再度問い直そうとする試みでした。「特攻」の歴史的経緯をさまざまな史料から追いつつ、それとともに、なぜ戦後の日本人が、「内なる罪責」として戦争および「特攻」を捉えてこなかったのか、テロと「特攻」との差異化や「特攻」を殉国の行為として麗しく語ることで、いかに多くのことが不可視化されたのか、そうした問題を「靖国」および「わだつみ」批判を軸に展開して参りました。受講生のみなさんには、12回の講座中、レポートその他でさまざまな意見をおよせいただき、講座自体もたいへん盛り上がった内容になりました。深く感謝申し上げます。

 なお、こうしたゼミについては、機会があれば、今後も展開していきたいと考えています。現在私がテーマとして取り組んでいるのは、この『特攻という「課題」』のほか、2005年に同じ東大自主ゼミで行った『「他者」としての日本~〝ジャパニゼーション〟という文学』、『現代若者論~失われた世代』、『福澤諭吉を読みなおす~時代を貫く教育のあり方』などです。もちろん自著に関するものや近代現代の歴史思想など、さまざま論考しているテーマはありますが、今のところは、この9月13日(土)から開講される宏究学舎での【マルクスの『経哲草稿』を読む】でのゼミで、さまざまなアプローチを受講生のみなさんと展開していきたいと考えています。その節は、よろしくお願いいたします。

 さて、昨日は【very50】の講座の第二講を行いました。消費とフェミニズムをめぐるテーマ(拙書『「感動」禁止!』第三章を中心とした考察)でお話ししました。多くのみなさんの活発な討論をいただき、感謝申し上げます。次講7月26日は、最終講となります。テーマは「教育」と「場(トポス)」の問題です。私たちにいま理念や生き方をともに会話・対話できる「場」は果たしてあるのか。あるいはどうすればそうした「場」を形成できるのか。そうした問題を語り合えるような講義内容にしていきたいと考えています。それと、昨日、この講座のため、お世話いただいた【very50】のスタッフのみなさんにも感謝申し上げます。有難うございました。これもよろしくお願いいたします。

7月 13, 2008 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等, 2. 東大自主ゼミ講座 |

2008年7月11日 (金)

【very50】第二講を開催します。

 【very50】での第二回目の講座を行います。日時は7月12日(土)時間は19時から旧日の出小学校の予定です下記に【very50】のHPを張っておきますので、詳しくはそちらをごらんください。

 今回の講座は拙書『「感動」禁止!』の第三章部分をテクストに、一九八〇年代からの「女性の自立」というテーマを、現代消費社会との関係のなかから論考します。

 わたしにはこの一九八〇年代という時代以降、世界的状況としてこれまで存在した「共同体」的社会関係が市場社会という消費だけが唯一の価値をもつ社会に変貌したように見えています。そのため人びとが分断化され孤立化する中で、つねに剥奪感を抱くように仕向けられ、いっそうの自己実現欲求をつのらせる一方で、そこから周縁化された人びとの「格差」が顕在化してきたように考えています。よくいわれる、いわゆる「夢追い系フリーター」とは、市場社会特有の自己実現のありようであり、しかしじっさいはその市場社会から周縁化されやすい人びとでもありました。

 そうしてこうした若者が、いま非正規労働者として、まさに搾取の対象となってしまっているわけで、そうした問題の局面を、「女性の自立」という視座から捉え返してみようと考えています。

 まずはみなさんの積極的なご参加と討論をお願いしたく思っています。

 HPアドレスです。http://www.very50.com/top.php

 

7月 11, 2008 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等 |

2008年7月 5日 (土)

自主ゼミ最終講のお知らせ

  東大駒場キャンパスの自主ゼミ講座も、次講七月七日で終講です。

 この日は七夕ですね。夜空を見るときらめく星座が瞬き、地球という規模の、さらに日本というカテゴリーの、そのまた自分のせいぜい1メートルくらいの視野の狭さに、がっかりするくらいの失望と矮小さを感じてしまいます。

 ただし、今回のゼミの収穫は、たいへん大きかったように思います。まずは、なにより学生だけのものに堕さなかったこと。さまざまな意見交換がなされたこと、毎回のテクストに対する「感想」という思想的営為が、卓抜だったことがあげられると思います。そんなことを思いつつ、最終講を迎える私自身の思想的営為が問われることを、まずは自身の内面に深く刻みながら、七月七日の最終講に向かいたいと考えています。

 次講最終講のレジュメは、これまでの講義の核になる部分について、お話しするつもりですが、受講生各位が、おそらくは思っていることが非常に多いかと存じます。そうした部分についても十分に議論できるように、講義内容をアレンジしていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

 それと、私の講演予定としては、7月12日と7月26日の土曜夜には「very50」での、自著『「感動」禁止!』についての講座があります。そちらの方にも、ぜひご参集いただければ幸いです。(very50 http://www.very50.com/top.php) 

7月 5, 2008 0. 緊急のお知らせ, 2. 東大自主ゼミ講座 |