東大自主ゼミ終講と【very50】講座の件
7月7日をもって東大自主ゼミ夏学季講座『特攻という「課題」』は12講義を終え終講いたしました。今回の講座は、「特攻」を哲学的視座から「罪責」として捉えなおすことで、現在の私たちを囲繞する社会状況を再度問い直そうとする試みでした。「特攻」の歴史的経緯をさまざまな史料から追いつつ、それとともに、なぜ戦後の日本人が、「内なる罪責」として戦争および「特攻」を捉えてこなかったのか、テロと「特攻」との差異化や「特攻」を殉国の行為として麗しく語ることで、いかに多くのことが不可視化されたのか、そうした問題を「靖国」および「わだつみ」批判を軸に展開して参りました。受講生のみなさんには、12回の講座中、レポートその他でさまざまな意見をおよせいただき、講座自体もたいへん盛り上がった内容になりました。深く感謝申し上げます。
なお、こうしたゼミについては、機会があれば、今後も展開していきたいと考えています。現在私がテーマとして取り組んでいるのは、この『特攻という「課題」』のほか、2005年に同じ東大自主ゼミで行った『「他者」としての日本~〝ジャパニゼーション〟という文学』、『現代若者論~失われた世代』、『福澤諭吉を読みなおす~時代を貫く教育のあり方』などです。もちろん自著に関するものや近代現代の歴史思想など、さまざま論考しているテーマはありますが、今のところは、この9月13日(土)から開講される宏究学舎での【マルクスの『経哲草稿』を読む】でのゼミで、さまざまなアプローチを受講生のみなさんと展開していきたいと考えています。その節は、よろしくお願いいたします。
さて、昨日は【very50】の講座の第二講を行いました。消費とフェミニズムをめぐるテーマ(拙書『「感動」禁止!』第三章を中心とした考察)でお話ししました。多くのみなさんの活発な討論をいただき、感謝申し上げます。次講7月26日は、最終講となります。テーマは「教育」と「場(トポス)」の問題です。私たちにいま理念や生き方をともに会話・対話できる「場」は果たしてあるのか。あるいはどうすればそうした「場」を形成できるのか。そうした問題を語り合えるような講義内容にしていきたいと考えています。それと、昨日、この講座のため、お世話いただいた【very50】のスタッフのみなさんにも感謝申し上げます。有難うございました。これもよろしくお願いいたします。
7月 13, 2008 0. 緊急のお知らせ, 1. 講演予定等, 2. 東大自主ゼミ講座 | Permalink




