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2007年10月15日 (月)

第三講のお知らせ

 前回は、いよいよテクスト『人間の条件』の内容の読みに入りました。第一章の人間の条件と第2章の公的領域と私的領域の4・5まで読みすすめました。                           発表者したお二人は「読み」にかなり骨を折ったようで、それは、このテクストのなかの言葉を使えば、労苦であり骨折りに過ぎない「労働」の概念そのものの作業のように思ったことかと存じます。                                                                                            しかし、読み解くことで、なぜアレントはこうした考え方をしたのか、なぜ知識や理論や決定からアレントは離れようとしているのか、そうしたことへの考察が、アレントという思想家の実存性を解く鍵となるのではないか、そんなふうにわたし自身は思っています。「労働」「仕事」「活動」の区分、公的生活と私的生活の区分と社会性という現代的な領域のありよう、そして「不死」と「永遠」といった、一見区分など必要としないような現実に、アレントは精密で直感的な考察を加えていきます。その理由は、おそらく、現代という「人間の条件」のなかに暮らすわれわれが、その条件を過去から受け継ぎながら、絶えず再生産している状況について、隷属的にその条件を引き受けるとともに、一定の条件のなかにおかれた人間がなにも考えられなくなることに対して、アレントは根元的な「恐怖」を持っているのではないか。そこから、いかに主体的な思考を紡ぎだすか。アレントの思想の難解さは、まさにそこに起因しているように感じられます。

 ところで、次講10月20日はまたまた会場がかわって、奥沢東地区会館です。場所は、東急目黒線奥沢駅下車(東急東横線田園調布で目黒線目黒行き乗り換え、一つ目の奥沢駅下車)で、電車を降りるとバーミヤンという中華料理のチェーン店があり、その店に沿った通りを自由が丘方面にむかい、すぐの小路を右に入り、左手に小さなビストロを過ぎて、右側にあります。わかりにくいところですので、注意してきてください。

 なお次講は、そろそろ受講料を徴収したいと思います。よろしくお願い致します。

10月 15, 2007 3. 宏究学舎 |