酷暑の夏です!
毎日、暑い日が続きます。夏休みが楽しみだった子どものころ、夏が来たことは匂いでわかりました。夏が近づいてくると、むんとした草いきれや小川から立ち上る水草の匂い、樹木の甘い匂い、そして塩素の混じった学校のプールの匂い・・・、そんなものが青くなってくる空と一体になって、ぼくらを覆ったものです。でも、玉川が近く少し郊外っぽいとはいえ、東京に住んでいる限り、そして、この夏のように異常なまでにヒートアイランド化した日本に、そんな夏の匂いはなくなったようです。それはけっして、ぼくが年を重ね鈍感になったということではなしに。
もう少ししたら、ぼくはボスニアに旅発ちます。ボスニア地方の気温は日中で24・5度のようです。戦争の絶えない地球にあって、戦争を終えたばかりの国々を訪ねる意味を感じています。「戦後」には、凝縮した苦痛と戦後を迎えた明るさが交錯しているように思います。いつかカンボジアに行ったときもそうでした。
秋になったら、またぼちぼち自分の仕事に取りかかっていきます。最近、ぼくが絵や彫刻、音楽にむかず、なぜ文章や言葉にむかおうとしているのかの意味が、わかりかけてきたように思います。言葉のない世界が何をもたらすのか。そうしたものが、旅することで、薄皮を剥がしたように、あるいはぐさりとさし込まれるように、感じることがあります。いい旅をしてきます。
さいごにささやかですが、残暑お見舞い申しあげます。
八柏龍紀
8月 22, 2007 | Permalink




